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発達障害と知的障害の合併症状とは?それぞれの特徴を詳しく解説

発達障害の子どもは見た目は普通なのですが他の子と違うところがたくさんあります。

子供のころに見られる発達障害の兆候については、年齢が幼いほど症状に気づけないことがあります。

さらに、発達障害(特に自閉症)は知的障害と合併して現れることがあり、程度や症状も人それぞれということになります。

詳しく見ていきましょう。

目次

子供の知的障害と発達について

知的な遅れがあるかどうかは、特に軽い場合は中々親は気づくことができない場合があります。

症状の程度により詳しく見ていきたいと思います。

 

知的障害が軽い子どもの発達

知能指数(IQ)の区分では、IQ50〜70程度の障害になります。

知的障害が軽い子どもの場合は、小さいうちは発達障害とは思わずに個性と思われることも少なくありません。日常生活には支障が無い範囲であることも多いです、なので、単にちょっと変わった子という印象を持たれやすいため、障害があると気づかずにそのまま小学校へ進学するという場合が多くあります。

小学校に入ってからは勉強についていけずに苦労することがあります。通常学級では難しい場合もありますので、親の選択により(あくまでも自己判断)、特別支援学級への編入または特別支援学校へ転校することが可能です。

また、障害を早期で発見できず、療育を受けることができない場合は本人に取って不利になってしまうことがありますので、気づいた場合は早急な対応が望まれます。

 

知的障害が中程度の子どもの発達

知能指数(IQ)の区分では、IQ35〜50程度の障害になります。

軽い子の場合と違い、幼いころから、語彙が少ない、喋りだすのが遅い、という状況にある場合はその時点で障害に気づくことが多いと思います。

身の回りのことも部分的には行うことができますが介助が必要なことがほとんどです。

小学校への入学では通常学級は難しく、特別支援学級または特別支援学校の入学ということになることがほとんどです。ただし、決定するのは親の意思次第ですので、通常学級に通わせることができないわけではありません。

 

知的障害が重度の子どもの発達

知能指数(IQ)の区分では、IQ20〜35程度の障害になります。

幼い頃から言葉の発達が遅く、身の回りのことが介助なしではほとんど行うことができません。

介助なしでは一人で行動・移動することは難しい状況です。

小学校は特別支援学級または特別支援学校の選択になると思います。学校側の対応の手厚さで特別支援学校へ進学されることをおすすめします。



知的障害が最重度の子どもの発達

知能指数(IQ)の区分では、IQ20未満の障害になります。

言葉が全くなく、食事や身の回りのことを自分で行うことができないため常に介護が必要である状態です。他の障害とも合併していることがあり、寝たきりという場合もあります。

小学校への入学は特別支援学校という選択になるでしょう。

 

 

知的障害と発達障害との合併について

上記では主に知的障害の症状を見てきましたが、そもそも知的障害と発達障害はどういう関係でしょうか?

知的障害は発達障害のうちのひとつ

厚生労働省のe-ヘルスネットによると知的障害は以下のよう、発達障害のひとつとされています。

知的障害は精神遅滞とも表される、知的発達の障害です。知的機能や適応機能に基づいて判断され、知能指数により分類されます。様々な中枢神経系疾患が原因となるため、正しい診断を受けて、早期に治療・療育・教育を行う必要があります。本人のみならず、家族への支援もかかせない発達障害のひとつです。

e-ヘルスネット 情報提供

 

他の発達障害(自閉症など)は知的障害を伴う場合と伴わない場合があるため、知的障害の程度によって症状が変わってきます。

 

自閉症と発達障害の併発

幼いころの自閉症の特徴と知的障害の特徴はよく似ています。

言葉の発達が遅かったり、指示が通らなかったり、身の回りのことができない、という点です。

というのも自閉症自体が「スペクトラム」であって連続体となっていて、知的障害と切っても切れない関係です。(下図参照)

 

しかし、知的障害のない自閉症があり、アスペルガー症候群や高機能自閉症は知的に遅れはないものの、自閉症としての性質が強くコミュニケーションに問題があり、いわゆる空気の読めない人、という症状があります。

自閉症スペクトラムと知的障害には相関関係があり、自閉度の高低と知的障害の高低で障害の重さが決まります。

療育手帳の判定などでは、中程度の知的障害でも、自閉度が高いと合併症により重度の障害と認定されることがあります。

自閉症スペクトラム(wikipediaより)

自閉症スペクトラム(wikipediaより引用)

 

 

その他の発達障害(LD・ADHD)と知的障害の関係

学習障害(LD)と知的障害は別の障害になります。LDは知的に遅れが無いものの、「読み」「書き」「計算」などが著しく困難な症状のものです。知的に遅れはありませんので会話などのコミュニケーション面や身の回りのことなどは問題がありません。

また、注意欠陥・多動性障害(ADHD)は落ち着きがなくじっとしていられない、突然何かをしたくなって我慢することができずにしてしまう多動性と、忘れ物が多かったり約束事を守れない、気が散る、座っていなくてはいけない授業中に立ち歩くなどといった注意欠陥という症状の発達障害です。知的障害を伴うことがありますが、知的障害の認知面の障害とADHDの注意欠陥・多動性の特性とは別の障害になります。

発達障害と知的障害は公的な支援を受けられる

発達障害の相談窓口や医療機関の受診

身近で子どもを見ている親が一番気づきやすいのですが、身近にいる人の中にはまだ知識が浅かったり障害自体を理解できていない人も残念ながらたくさんいます。他者と何かが違う、どこか変わってると感じるのであれば、勇気をふりしぼって専門医のいる医療機関へ足を運ぶことが大切です。もちろん、病院でなくとも市区町村にある児童センターや相談できる機関がありますので、これらを利用して悩みや不安を打ち明けてみるのも一つの方法です。

療育手帳の取得

知的障害を合併している発達障害をお持ちの場合は療育手帳の取得が可能になります。

療育手帳は取得のメリットが大きくデメリットも無いため、申請されていない方はぜひ取得をご検討ください。

詳しくは以下記事をご参照ください。

 

まとめ

発達障害の子は様々でその子によって違います。特徴的なサインや兆候を見逃さず早めの対応が必要だと思います。療育は早いほど良いと言われておりますので、ちょっと気になったら相談できるところに相談してみてください。

子供が発達障害だとわかって絶望しても、ぜひ諦めないで相談できるところを探し、療育を受けてみてください。一人で抱え込んでしまうのが本当によくないと思います。発達障害の子は亀のような成長でも確実に成長していきますので見守っていきましょう!

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