知育玩具にはパッケージや説明書に、対象年齢が明記されています。乳幼児の発育には個人差はありますが、身体の発育や心の発達を科学した成長曲線に則し、対象年齢が決められています。0歳の赤ちゃんなら月齢に従って成長がめざましく、1歳以降でも日に日に成長しお誕生日を迎えるたびに変化を実感します。知育玩具は月齢や年齢にふさわしい能力を発露させるのが目的ですが、楽しく遊べて初めて効果を発揮します。
対象年齢0歳の知育玩具を選びに大切な事
0歳から1歳までの赤ちゃんに与える知育玩具は、その後の成長に大きく影響します。誕生から2か月前後のおねんね時期は、メリーゴーランドやベッドジムを選ばれるでしょう。首がすわり寝返りが打てるようになると、色んな音の出るガラガラがベストな知育玩具です。お座りができるようになると両手が使えるようになり、つかまり立や歩き始めるようになると積み木や乳児用の大きめのブロックが対象知育玩具になります。
月齢の成長に従って知育玩具の選択がどんどん幅広くなっていくのが、0歳の特徴です。この時期の乳児は玩具を触ったり見たりするだけではなく、必ず口に入れて質量の感覚を確かめようとします。0歳児対象の知育玩具には、食品衛生法に準拠し有害色素を使わないものが求められます。実際に各知育玩具有名メーカーにおいて乳児対象知育玩具は、食品衛生法に準拠した製品がたくさんあるようです。
0歳の赤ちゃんに多い事故の1つに誤飲があります。対象年齢の高い知育玩具には、指先の末梢神経を訓練するためにかなり小さなパーツを含むものがあります。対象年齢に適応した知育玩具を選ぶベは、このような不要な事故を未然に防げます。
3歳までの重要な脳育期に適切な知育玩具
脳の構成は大脳と小脳、脳幹に区分され、それぞれ重要な役割を持っています。高等動物では小脳や脳幹に比べ大脳が著しく発達しているのが特徴で、人の脳はその頂点に位置します。思考力、言語力、記憶力、感情のコントロールといった人としての知的能力は大脳の働きなのです。人の脳は生まれてから細胞分裂を盛んに繰り返し、3歳までに約8割が完成します。
この時期は自我の芽生えが始まり、興味は子供によって違ってきます。お気に入りの遊びを見つけると、毎日のように繰り返す様子が観察できます。
刺激をくり返し脳に送ることで必要な脳細胞を強化し不必要な脳細胞を削除して、より高度な脳を作り上げる最中なのです。ブロックや積み木、お絵かきツール、粘土遊び、外遊び玩具など子供が熱中する知育玩具選びが重要になります。大脳の各分野を同時に使う複合的で能動的な知育玩具や、右脳左脳の伝達が頻繁になる両手を使う知育玩具はこの時期にお薦めです。
対象年齢4歳からの知育玩具はエモーション指数をのばすこと
IQと呼ばれるインテリジェンス指数の高さは、長く頭の良い人の評価基準に君臨してきました。養育者特に母親のIQと子供のIQ数値が80パーセント近似値を示すところから、頭の良さは遺伝的形質によるものと誤解された時代もありました。現在ではIQの高さに加え、人の感情を理解し自分自身の感情を豊かにまた正確に表現できるエモーション指数EQが、重要だと考えられています。感情を上手にコントロールし、他人にとっても自分にとっても前向きな感情を生み出す能力がEQです。
4歳から興味が出てくるボードゲームなどで、たくさんの友達と遊んだ子供はEQが発達すると言われています。ゲームのルールを、人を通して学んだり、ゲームの過程で人と交渉したりすることで、エモーション指数を伸ばすのはこの時期です。ゲームに負けた悔しさを次の挑戦力に換えて感情をコントロールする、ウィナーになって有頂天でもルーザーの気持ちを汲み取るなどの経験値は、貴重な財産です。
まとめ
知育玩具は子供の能力を引き出し伸ばす有益な玩具ですが、選び方によって弊害も出てきます。対象年齢に合わないものは有害物質を口にしてしまったり、間違って飲み込んでしまったりする思わぬ事故につながりかねません。乳幼児の発達は平均的な成長曲線はありますが、どの子供も同じように育つわけではありません。子供の個性や興味を伸ばす知育玩具を選別する目安として、対象年齢を参考にしましょう。年齢に適応しないむつかしすぎる知育玩具は、子供にとって面白くないばかりではなく、興味を失って発達を阻むことにもなります。
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