発達障害と一口に言っても、その症状や特徴は個々によってかなり異なります。ですので、この症状があるから障害がある、これに当てはまらないから障害ではない、ということはできません。判断されるまでにはきちんとした検査を受ける必要があります。しかしながら、日常生活を送っていくうえで「あれ?」」と思うところが少なからず、発達障害を持つ子供には見られます。
発達障害におけるごっこ遊びと指差し
たとえば、発達障害を持つ子供の多くは、ごっこ遊びが苦手と言われています。一連の流れを把握することが苦手です。たとえば、ぬいぐるみに話しかけてご飯をあげる真似をしたり世話をするといった一連の流れがあるような遊びができません。さらにごっこ遊びを他者と一緒に行いながら進めていくということに対しても苦手なことが多い傾向にあります。
さらに、子供はコミュニケーションのひとつとして指さしをするようになります。取ってほしいもの、行ってほしいところを指をさして教えるようになりますが、障害がある子供は指さしをしない傾向があるため、欲求をうまく伝えられず癇癪を起すことがあります。
常同行動で自分の存在を確認?
そして、頻繁につま先歩きをすることがあるともいわれています。つま先立ちをすることで自分の足を意識したり、体の一部を動かすことで自分という存在を確認していると考えられています。例えば、真ん中にサッカーボールの絵が描かれていたお皿があったとします。お皿に食べ物が乗っていても、お皿と認識することができず、お皿をサッカーボールと認識してしまうといった行動がみられることもあります。発達障害の子は常同行動と言って、手をひらひらさせたり、飛び跳ねたり、ぐるぐる回ったり同じ行動を繰り返し行うことがあります。これは常同行動によって、自分の精神的な安定を図るためであったり、刺激を求めたり、または何かの不満を表現するためにするものと言われています。
また、子供は言葉を覚える際は、全体を認識したうえで、それを次に細分化する形で整理していきます。しかしながら、障害があると本来ならおやつと呼ばれるものをチョコやゼリーといった具体的な固有名詞から口にすることが多いとされています。
発達障害による特徴は人それぞれ
もちろん、上記の内容は発達障害を持っている子供に多く見られる症状ではあるものの、必ずしもこれらがみられるからと言って障害があるとは言い切れません。ただ、こういったことがみられるということ、また気になるようであれば専門の医師に相談したり市区町村の育児相談などを利用し、不安を解消していくことが大切です。親が正しい知識を持っているかどうかで、その子の将来、その子をどうやって育てていくかが変わってきます。早い時期から適切に対応していくことで、適切な環境を与えることができます。適切な環境下があれば、得手不得手を理解し大人になった時に社会で生きていくことができるようになります。
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